自分の貯金が他の人と比べて多いのか少ないのか、気になったことはありませんか?また、老後の資金について心配になることはありませんか?21歳の時期に、自分の財政状況について真剣に考えることが増えるかもしれません。そこで今回、私たちは「21歳での貯金800万円は十分か、それとも不十分か?」という問題について考察します。
21歳で800万円の貯金は少ない?それとも平均的?
まず、21歳の平均的な貯金額を確認してみましょう。しかし、これはあくまでも「平均」です。貯金額は生活習慣、収入、負債の有無、地方差、個々の貯金目標など、さまざまな要素により変動します。
21歳で一人暮らし(独身)のケース
金融広報中央委員会の調査結果によれば、20代の単身(独身)者の平均貯金は176万円と推定されています。この基準に基づくと、800万円の貯金は624万円の差があり、これは平均値より多いといえるでしょう。
中央値で見ると
ただし、平均値は一部の非常に多くの貯金を持つ人々によって高まる傾向があります。より具体的な指標である中央値は20万円です。この値を基準にすると、800万円の貯金は780万円の差があり、それは平均値より多いと判断できます。
年齢歳2人以上の世帯の場合
同じく金融広報中央委員会の調査によれば、20代2人以上世帯の貯金平均値は214万円とされています。この数字を基準に考えると、貯金800万円との差額は586万円となり、中央値より多いと言えます。
中央値と比べると
しかし、平均値は一部の極端に貯蓄が多い個人に影響を受けて多い方に偏ってしまいます。より実態がつかみやすい中央値は44万とされています。この数字を基準に考えると、貯金800万円との差額は756万円となり、中央値より多いと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に必要な貯金の総額
かつて「老後に2,000万円が必要」という議論がありましたが、老後の資金不足について心配する人は少なくありません。60歳からの老後の生活費は、個々の状況により大きく変動しますが、単身者では1,000万円、夫婦では2,000万円が一つの基準とされています。
21歳貯蓄800万円の場合の老後資金準備
現在、21歳で貯蓄800万円の場合、60歳まで月にどの程度貯金が必要か試算してみましょう。
21歳独身(単身)の場合
独身の場合、60歳までに必要な老後資金を1,000万円とすると、不足額は200万円。均等額貯金していくとすると、60歳までの39年間で年5.1万円、月0.4万円の貯蓄が目安になります。
21歳2人世帯の場合
夫婦2人世帯の場合、60歳までに必要な老後資金を2,000万円とすると、不足額は1200万円。均等額貯金していくとすると、60歳までの39年間で年30.8万円、月2.6万円の貯蓄が目安になります。
21歳で貯金800万円の老後資金の考え方
あくまで上記は理想的な数字であり、将来の収入や支出、インフレなどの要素を考慮すると、さらに貯蓄額を増やしたり、60歳以降も仕事をし、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やすためには、貯蓄を積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも考慮すると良いでしょう。ただし、投資はリスクも伴うため、慎重に行う必要があります。
以上が、21歳で貯金800万円のあなたが老後までにどれくらい貯金したほうが良いかについての考察です。皆さんの資産形成の参考になれば幸いです。