【資産】56歳で貯金100万円は十分？老後資金と平均貯金額を比較！

あなたは自分の貯金額が周りと比べて多いのか少ないのか疑問に思うことや、老後資金について不安に思うことはありませんか？56歳という年齢では、自身の財務状況について真剣に考える方も多いかもしれません。そこで今回は「56歳で貯金100万円は少ない？多い？」というテーマを掘り下げてみたいと思います。

56歳で100万円の貯金は少ない？それとも平均的？

まず、56歳の平均的な貯金額を確認してみましょう。しかし、これはあくまでも「平均」です。貯金額は生活習慣、収入、負債の有無、地方差、個々の貯金目標など、さまざまな要素により変動します。

金融広報中央委員会の調査では、50代の単身（独身）者の平均貯金額が1,048万円であるとされています。これを基準にすると、100万円の貯金は-948万円の差があり、これを平均値より少ないとみなすことができます。

ただし、平均値は一部の貯金が大きい人によって引き上げられる可能性があります。より現実的な指標として中央値が53万円となっています。この基準に基づいて見ると、貯金100万円は47万円の差となり、これは平均値より多いと評価できます。

金融広報中央委員会の調査によれば、50代2人以上の世帯の平均貯金額は1,253万円です。これを基準にみると、貯金100万円の差額は-1,153万円となり、それを中央値より少ないと判断することができます。

しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は350万円となっています。この数値を基準にすると、貯金100万円の差額は-250万円となり、それは中央値より少ないと言えます。

それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。

引用：金融資産保有額（金融資産を保有していない世帯を含む）（単身世帯調査）｜各種分類別データ（令和4年）

引用：金融資産保有額（金融資産を保有していない世帯を含む）（二人以上世帯調査）｜各種分類別データ（令和4年）

以前、「老後に2,000万円が必要」という問題が話題になりました。多くの人が老後の資金について不安を抱いていることでしょう。60歳以降に必要となる老後資金は、多くの要素によって変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦は2,000万円が一つのガイドラインと言えます。

現在、56歳で貯蓄100万円の場合、60歳まで月にどの程度貯金が必要か試算してみましょう。

独身の場合、60歳までに必要な老後資金を1,000万円とすると、不足額は900万円。均等額貯金していくとすると、60歳までの4年間で年225万円、月18.8万円の貯蓄が目安になります。

夫婦2人世帯の場合、60歳までに必要な老後資金を2,000万円とすると、不足額は1900万円。均等額貯金していくとすると、60歳までの4年間で年475万円、月39.6万円の貯蓄が目安になります。

ここで挙げた数字は最適な状況を示すもので、将来の収入や支出、インフレなどを勘案すれば、更に貯蓄を増やしたり、60歳を越えても就労し、収入を得る必要があるかもしれません。

貯金を増やす一方で、単に節約して積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも視野に入れると良いでしょう。ただし、投資にはリスクが伴うので、慎重に進める必要があります。

以上が56歳で貯金100万円のあなたが老後までにどれだけの貯金が望ましいかについての解説です。皆様の資産構築の一助になれば幸いです。