自分の貯金が他の人と比べて多いのか少ないのか、気になったことはありませんか?また、老後の資金について心配になることはありませんか?22歳の時期に、自分の財政状況について真剣に考えることが増えるかもしれません。そこで今回、私たちは「22歳での貯金250万円は十分か、それとも不十分か?」という問題について考察します。
22歳で250万円の貯金は足りている?平均はどの程度?
一度、22歳の一般的な貯金額について見てみましょう。ただし、これはあくまで「平均」で、貯金の量はライフスタイル、収入、負債の有無、地域性、個人的な目標など、多くの要素に影響されます。
22歳独身(単身)の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、20代単身(独身)の貯金平均値は176万円とされています。この数字を基準に考えると、貯金250万円との差額は74万円となり、平均値より多いと言えます。
中央値と比べると
しかし、平均値は一部の極端に貯蓄が多い個人に影響を受けて多い方に偏ってしまいます。より実態がつかみやすい中央値は20万とされています。この数字を基準に考えると、貯金250万円との差額は230万円となり、平均値より多いと言えます。
22歳で2人以上の世帯のケース
金融広報中央委員会の調査によると、20代の2人以上の世帯の平均貯金額は214万円となっています。この数値を基準にすると、貯金250万円の差額は36万円となり、これを中央値より多いとみなすことができます。
中央値と比べて
だが、平均値は一部の極めて高額な貯金を持つ個人による影響を受けやすいです。実情をより反映する中央値は44万円となっています。この値を基準にすると、貯金250万円の差額は206万円となり、これを中央値より多いと評価できます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に求められる貯蓄額
「老後に2,000万円が必要」という議論が一時期盛んになりました。多くの人が老後の資金不足について不安を感じているでしょう。60歳以上で必要な老後の資金は、各個人の状況によって異なりますが、単身者では1,000万円、夫婦では2,000万円が一つの指標となるでしょう。
22歳で250万円を蓄えた老後の資金計画
22歳で250万円を保有している場合、60歳までに必要な貯蓄額を見積もってみましょう。
22歳で独身の場合
独身であれば、60歳までに約1,000万円の老後資金を目安とします。これに基づき、不足分は750万円となります。均等に貯蓄することを想定した場合、60歳までの38年間で年に19.7万円、月に1.6万円を蓄えることが目標となります。
22歳で2人世帯の場合
2人世帯であれば、60歳までに2,000万円の老後資金を目安とします。これに基づくと、不足額は1750万円となります。均等に貯蓄することを想定した場合、60歳までの38年間で年に46.1万円、月に3.8万円を蓄えることが目標となります。
22歳で250万円の貯金が老後資金としてどう影響するか
上述の数値は理想的なもので、未来の収益や出費、インフレ等の要素を踏まえると、貯金をさらに増やすか、60歳を過ぎても仕事を続けて収益を得ることが必要となるかもしれません。
貯金を増やすための一つの方法として、単に貯金を積み重ねるだけではなく、投資を通じて資産を増やすことも検討するべきです。ただ、投資にはリスクも伴いますので、注意深く進めることが必要です。
以上、22歳で250万円の貯金を持つあなたが老後にどの程度の貯金が必要となるかでした。みなさんの資産作りの参考になればと思います。