あなたは自分の貯金額が周りと比べて多いのか少ないのか疑問に思うことや、老後資金について不安に思うことはありませんか?24歳という年齢では、自身の財務状況について真剣に考える方も多いかもしれません。そこで今回は「24歳で貯金550万円は少ない?多い?」というテーマを掘り下げてみたいと思います。
24歳での貯金550万円は少ないのか?平均はどれくらい?
24歳の時点での平均貯金額を確認してみましょう。ただし、これは「平均」なので、貯金額は生活スタイル、給料、負債の有無、地域、目標といった多種多様な要素によって決まることを忘れてはいけません。
24歳で単身(独身)のケース
金融広報中央委員会の調査によると、20代単身(独身)の貯蓄平均は176万円とされています。この数値を基準にみると、550万円の貯金は374万円の差があり、それは平均値より多いと解釈できます。
中央値と比較すると
しかし、平均値は一部の極めて多くの貯蓄を持つ人々の影響を受けて偏りが生じます。より現実的な指標とされる中央値は20万円です。この数値を基準にすると、貯金550万円との差額は530万円となり、これを平均値より多いと判断できます。
24歳で二人以上の世帯の状況
金融広報中央委員会の調査結果によると、20代の二人以上の世帯の平均貯金額は214万円です。この基準を用いると、貯金550万円は336万円の差となり、これを中央値より多いと判断できます。
中央値との比較
だが、平均値は極端に多く貯蓄を持つ一部の人々によって偏る傾向があります。よりリアルな指標である中央値は44万円となっています。この値を基に考えると、貯金550万円の差額は506万円となり、これは中央値より多いと解釈されます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後の生活費として必要な貯蓄額
以前、「老後に2,000万円が必要」という問題が話題になりました。多くの人が老後の資金について不安を抱いていることでしょう。60歳以降に必要となる老後資金は、多くの要素によって変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦は2,000万円が一つのガイドラインと言えます。
24歳で550万円を持っている場合の老後の資金計画
現在、24歳で550万円を蓄えている場合、60歳までに必要な貯蓄額を見積もりましょう。
24歳で独身(単身)の場合
もし独身の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約1,000万円とします。これによると、不足する金額は450万円です。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの36年間で年に12.5万円、月に1万円の貯蓄が目安となります。
24歳で2人世帯の場合
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約2,000万円とします。この場合、不足額は1450万円となります。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの36年間で年に40.3万円、月に3.4万円の貯蓄が目安となります。
24歳、貯金550万円の老後資金についての考え方
ここで挙げた数字は最適な状況を示すもので、将来の収入や支出、インフレなどを勘案すれば、更に貯蓄を増やしたり、60歳を越えても就労し、収入を得る必要があるかもしれません。
貯金を増やす一方で、単に節約して積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも視野に入れると良いでしょう。ただし、投資にはリスクが伴うので、慎重に進める必要があります。
以上が24歳で貯金550万円のあなたが老後までにどれだけの貯金が望ましいかについての解説です。皆様の資産構築の一助になれば幸いです。