あなたが持っている貯金が他人と比べてどれくらいなのか、また、老後の財源についての不安感はありませんか?39歳という時期になると、自分の財務状態について真剣に見つめ直す人が多いかもしれません。そこで、今回私たちは「39歳での貯金650万円は適切?それとも不足?」という問題に焦点を当ててみます。
39歳で650万円の貯金は少なすぎる?平均的な貯金額は?
さて、39歳の平均的な貯金額を探ってみましょう。それはただの「平均」で、貯金額は生活様式、給料、借金の有無、地域、個々の目標など、多くの要素で変化します。
39歳で単身(独身)の状況
金融広報中央委員会の調査に基づくと、30代単身(独身)の平均貯金額は494万円です。この数値を参照すると、貯金650万円の差は156万円であり、それは平均値より多いという評価に繋がります。
中央値との比較
ただし、平均値は一部の貯金額が非常に多い人によって大きく影響されることがあります。それに対して、よりリアルな指標である中央値は75万円です。この指標を参照すると、貯金650万円は575万円の差となり、これは平均値より多いと評価されます。
39歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、30代2人以上の世帯の平均貯金額は526万円です。これを基準にみると、貯金650万円の差額は124万円となり、それを中央値より多いと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は200万円となっています。この数値を基準にすると、貯金650万円の差額は450万円となり、それは中央値より多いと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後の資金として準備すべき貯金額
以前、「老後には2,000万円が必要」という問題が注目されました。老後の資金準備について不安を感じる方は多いかと思います。60歳以降に必要とされる資金は様々な要素によって変動しますが、単身者であれば1,000万円、夫婦であれば2,000万円が目安と考えられます。
39歳で650万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、39歳で650万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
39歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は350万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの21年間で年に16.7万円、月に1.4万円の貯金が必要となります。
39歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は1350万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの21年間で年に64.3万円、月に5.4万円の貯金が必要となります。
39歳で650万円の貯金、それが老後資金にどう影響するか
上記の数値は理想的なもので、将来の収入や支出、インフレなどを見越すと、更に貯金を増やす、あるいは60歳を超えても働き続けて収入を得ることが求められるかもしれません。
貯蓄を増やす一つの方法として、単に節約して貯金を増やすだけでなく、投資を活用して資産を増やすことも考慮に入れてみてください。ただし、投資はリスクも伴うので、注意深く行うことが必要です。
以上が、39歳で650万円の貯金を持つあなたが、どれくらいの貯金が老後に必要となるかについての見解です。この記事が皆さんの資産計画に役立つことを願っています。