あなたが持つ貯金が他人と比べてどれほどなのか、また、老後の資金に対する不安はありませんか?47歳という歳に達すると、財務状況を深く検討することが増えるかもしれません。今回は、「47歳で貯金が750万円は多いのか、それとも少ないのか?」というテーマを深く追求していきます。
47歳で750万円の貯金は不十分?平均値は?
始めに、47歳の平均的な貯金額に目を向けてみましょう。だけど、これはあくまで「平均」で、貯金額はライフスタイル、給与、債務の有無、地域差、個別の目標などによって大きく変動します。
47歳独身(単身)の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、40代単身(独身)の貯金平均値は657万円とされています。この数字を基準に考えると、貯金750万円との差額は93万円となり、平均値より多いと言えます。
中央値と比べると
しかし、平均値は一部の極端に貯蓄が多い個人に影響を受けて多い方に偏ってしまいます。より実態がつかみやすい中央値は53万とされています。この数字を基準に考えると、貯金750万円との差額は697万円となり、平均値より多いと言えます。
47歳で2人以上の世帯の場合
金融広報中央委員会の調査によれば、40代2人以上の世帯の平均貯金額は825万円です。これを基準にみると、貯金750万円の差額は-75万円となり、それを中央値より少ないと判断することができます。
中央値を見ると
しかし、平均値は一部の極端に高額な貯金を持つ人々によって影響を受け、偏ってしまうことがあります。より現実的な数値である中央値は250万円となっています。この数値を基準にすると、貯金750万円の差額は500万円となり、それは中央値より多いと言えます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に必要な貯蓄額
「老後に2,000万円が要る」という話題が一時、大いに議論されました。老後の資金不足について悩みを抱える方は多いかもしれません。60歳以降の老後資金は、個々の状況によって大きく変わりますが、単身者は1,000万円、夫婦2人は2,000万円が一つの基準とされます。
47歳で750万円貯金している場合の老後資金の準備
現在、47歳で750万円を所有しているとした場合、60歳までに必要となる貯金額を計算してみましょう。
47歳で独身(単身)のケース
独身者の場合、60歳までに必要とされる老後資金はおおよそ1,000万円です。この目標から見ると、不足金額は250万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの13年間で年に19.2万円、月に1.6万円の貯金が必要となります。
47歳で2人世帯のケース
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は大体2,000万円とされています。この目標から見ると、不足金額は1250万円となります。この金額を均等に貯蓄すると考えた場合、60歳までの13年間で年に96.2万円、月に8万円の貯金が必要となります。
47歳で貯金750万円、それに対する老後資金の取り組み
ここまで述べた数値はあくまで理想的なもので、将来の収入や出費、インフレなどを考慮に入れると、貯蓄をさらに増やす、あるいは60歳を超えても仕事を続けて収入を得る必要があるかもしれません。
貯蓄を増やす方法としては、ただ節約して積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも視野に入れると良いでしょう。ただし、投資にはリスクも伴うので、注意深く行うことが必要です。
以上が47歳で750万円のあなたが老後にどれくらいの貯蓄をするべきかについての考察です。これが皆さんの資産形成の一助となれば嬉しいです。