自分の貯金が周囲の平均よりも多いか、それとも少ないか、気になりませんか?また、老後の資金について心配ではありませんか?36歳という節目にさしかかると、財務の状況について深く考える人も少なくないかもしれません。そこで、今回の話題は「36歳での貯金750万円は少なすぎるのか、それとも十分なのか?」について深掘りしてみましょう。
36歳での貯金750万円は少ないのか?平均はどれくらい?
36歳の時点での平均貯金額を確認してみましょう。ただし、これは「平均」なので、貯金額は生活スタイル、給料、負債の有無、地域、目標といった多種多様な要素によって決まることを忘れてはいけません。
36歳で単身(独身)生活の場合
金融広報中央委員会の調査では、30代の単身(独身)者の平均貯金額が494万円であるとされています。これを基準にすると、750万円の貯金は256万円の差があり、これを平均値より多いとみなすことができます。
中央値との対比
ただし、平均値は一部の貯金が大きい人によって引き上げられる可能性があります。より現実的な指標として中央値が75万円となっています。この基準に基づいて見ると、貯金750万円は675万円の差となり、これは平均値より多いと評価できます。
36歳で2人以上の家庭の場合
金融広報中央委員会の調査によると、30代の2人以上の世帯の平均貯金額は526万円となっています。この数値を基にした場合、貯金750万円の差額は224万円となり、それは中央値より多いといえるでしょう。
中央値との比較
しかし、平均値は一部の極端に高い貯蓄額を持つ個人によって引き上げられる可能性があります。実態をより正確に反映する中央値は200万円となっています。この数値を基準にすると、貯金750万円の差額は550万円となり、これは中央値より多いと評価されます。
年代別の平均貯金額
それではさらに広い視野で、日本の年代別平均貯金額を見てみましょう。
世帯 | 独身世帯 | 二人以上世帯 | ||
---|---|---|---|---|
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
全国 | 871万円 | 100万円 | 1,291万円 | 400万円 |
20歳代 | 176万円 | 20万円 | 214万円 | 44万円 |
30歳代 | 494万円 | 75万円 | 526万円 | 200万円 |
40歳代 | 657万円 | 53万円 | 825万円 | 250万円 |
50歳代 | 1,048万円 | 53万円 | 1,253万円 | 350万円 |
60歳代 | 1,388万円 | 300万円 | 1,819万円 | 700万円 |
70歳代 | 1,433万円 | 485万円 | 1,905万円 | 800万円 |
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(単身世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
引用:金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)(二人以上世帯調査)|各種分類別データ(令和4年)
老後に求められる貯蓄額
「老後に2,000万円が必要」という議論が一時期盛んになりました。多くの人が老後の資金不足について不安を感じているでしょう。60歳以上で必要な老後の資金は、各個人の状況によって異なりますが、単身者では1,000万円、夫婦では2,000万円が一つの指標となるでしょう。
36歳で750万円を持っている場合の老後の資金計画
現在、36歳で750万円を蓄えている場合、60歳までに必要な貯蓄額を見積もりましょう。
36歳で独身(単身)の場合
もし独身の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約1,000万円とします。これによると、不足する金額は250万円です。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの24年間で年に10.4万円、月に0.9万円の貯蓄が目安となります。
36歳で2人世帯の場合
2人世帯の場合、60歳までに必要とされる老後資金は約2,000万円とします。この場合、不足額は1250万円となります。この金額を等分して蓄えていくとすれば、60歳までの24年間で年に52.1万円、月に4.3万円の貯蓄が目安となります。
36歳で貯金750万円、それに対する老後資金の取り組み
ここまで述べた数値はあくまで理想的なもので、将来の収入や出費、インフレなどを考慮に入れると、貯蓄をさらに増やす、あるいは60歳を超えても仕事を続けて収入を得る必要があるかもしれません。
貯蓄を増やす方法としては、ただ節約して積み立てるだけでなく、投資を通じて資産を増やすことも視野に入れると良いでしょう。ただし、投資にはリスクも伴うので、注意深く行うことが必要です。
以上が36歳で750万円のあなたが老後にどれくらいの貯蓄をするべきかについての考察です。これが皆さんの資産形成の一助となれば嬉しいです。